ヒュースケン日本日記 1855~1861

図書館で借りてきたモノを読了。



日米修好通商条約調印時の米国使節、ハリスの通訳として随行した通訳・ヒュースケンの日記。

オランダに生まれ、病弱な母を支えるために大きな夢を抱き単身渡米。
そこで日本へ向かう使節の通訳募集に応募し、随行・乗船する事に。
鎖国下にあった日本と交渉するには、中国語 or オランダ語を用いなければならなかった。

日記は1855年のニューヨーク出航から、暗殺される1861年まで。

前半部、アフリカ・インド・東南アジア・中国に寄航の際は、その土地の風土を楽しみ、歴史風俗をよく観察している。
後半、日本に上陸・交渉に移ってからは日本への感心・好感が目立つ。富士山の美しさ、人々の礼儀正しさ・心遣い、幕府の庶民統治etc,etc…

歴史感も客観的で、日本のキリスト教排斥について
「欧州において異端審問は尽きなかったし、異教徒への残虐行為が絶えなかった。この事で日本人を責めるにはあたらない」
と一歩距離を置いた冷静な史観。

仕事もよくこなした。
イギリス・フランス・オランダ・ロシアと、日本と通商修好条約を結ぶ他の国に対してもよく協力し、交渉の先達として大きい役割を果たす。

オランダに残した母を常に思い、日本を愛し、歴史に名を残す役割を果たした彼が、暗殺をいう形で命を落としたのは大変残念。
歴史的資料としても面白いが、彼の人となりから読み物としても大変楽しめる一冊だった。


ヒュースケン日本日記 1855~1861 (岩波文庫)ヒュースケン日本日記 1855~1861 (岩波文庫)
(1989/07/17)
ヒュースケン

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